「農商工等連携事業」は面白い

 「農商工等連携事業」ってご存知ですか?中小企業診断士試験では、中小企業政策で必ず問われる論点です。簡単に言うと、農業者と商工業者が連携して、たとえば地場の野菜を生かした特産品開発をするといった事業に対して、各種の助成が行われる事業です。経済産業省と農林水産省が連携して実施している目玉施策です。

 

 私も中小企業団体中央会の登録専門家として、農商工等連携事業の事例取材をしています。この日伺ったのは、地元で水耕栽培をすすめている小松菜を、鮒寿司由来の乳酸菌で発酵させた「小松菜キムチ」の事例です。ここは農商工の中でも珍しい取り組みのデパートです。

 

 全国的にもまだまだ珍しい「水耕栽培」をしているのは地元のバネ会社さん。ものづくりのノウハウで商品価値の高い葉物野菜の栽培に成功しています。

 

 鮒寿司由来の乳酸菌は発見されたばかりですが、「生きて腸まで届く」あの有名な乳酸菌よりもさらに強力な乳酸菌とのこと。この独占使用権を持つ地域の農事組合法人が漬物づくりを担当します。すごいビジネスになりそうです。

 

 小松菜のキムチ自体も日本では珍しいです。日本でキムチと言えば白菜・大根・胡瓜がほとんどですからね。小松菜のような葉物をキムチにするには鮮度が必要となるため、同じ市内でやっている2つの事業が奇跡的にマッチングしたわけです。2社をつないだ中央会の職員さんは偉いもんだとつくづく尊敬します。

 

 取材を経て、今夏よりこの2社の公的コンサルティングをたかみがさせてもらうことになりました。このブログでも追々書いていきますね。