診断士2次試験の指導

 今日から診断士の2次試験指導を担当することになりました。
 中小企業診断士は、1次試験と2次試験があり、1次試験は企業経営に関する7科目をマークシート(選択式)で解いていきますが、2次試験は記述式(論述式)の試験です。ちなみに両方とも合格率は約20%ですので、両方をストレートで合格する率は20%×20%=4%ということになります(いちおう私もその一人)。

 

 2次試験は1次試験以上にコンサルタントの実務に近い内容となっています。
 4つの企業(事例Ⅰ~Ⅳ)が出てきて、それぞれ人事やら販売やら生産やら財務やら、様々な課題を抱えており、それに対して現状分析や提案を行っていくというものです。1次試験と違って暗記ではなく、読解力や文章力なので、難しさ・大変さもありますが、診断士を志す人にとっては面白いと感じる部分も多い試験です。

 

 答案作成のコツは指導のやり方によって色々あるようですが、私が大切にしていることは、中小企業診断士は「指導」をする人間ではなく「支援」をする人間だということ。中小企業診断士を国家資格として位置づけている法律は「中小企業支援法」といいますが、かつては「中小企業指導法」という名称・内容だったんです。その頃は指導者(いわゆる先生)としての役割が求められていたのでしょうが、中小企業であっても様々な情報を得ることができる現在は、診断士は様々な情報や資源を整理したりつないだりする「支援者」としての役割(つまりコーチ)としての役割が重視されてきたと考えることができます。


 「答えは社長の中にある」というコーチングの考え方を大切にしながら、題意や問題本文としっかり向き合った2次試験の解答メソッドを伝えていきたいと思います。これがけっこう面白いんだな。